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これからの営業は、セールステックなしで成り立たなくなります。
少子高齢化により、人材の確保が難しくなるのは誰もが周知していることです。これを乗り切るためにもセールステックは必要です。
むしろ、セールステックなしで今後の営業活動を伸ばすことは困難になるといっても過言ではありません。
営業について、昔は「20代は足で稼げ、30代は手で稼げ、40代・50代は人脈で稼げ」といわれました。
現代においては、このような悠長なことを言っていては生産性が上がりません。
デジタルを駆使して、できるだけ少ない人材で売上を最大限にあげていくようにしなければ、少子化が進み労働人口が減少していくので、人材の確保が難しくなる社会で生き残っていくことはできません。
デジタル営業とは、ネット環境を駆使して見込み客を集める方法です。
・Webサイト
・オウンドメディア
・SNS
・動画
・電話
などを使った営業活動のことです。
Webサイトは、デジタル営業に欠かせないものです。むしろ、デジタル営業を取組む上で、Webサイトを中心にして、他のツールで横展開していくことが多く見受けられます。
ですからWebサイトの認知度を上げることが重要です。そのためには、広告を打つ、コンテンツを作成する、内部SEOを強化する、外部からのリンクを受けるなどして、特定キーワードで検索されたときに上位表示されるようにすることです。
詳細は「デジタルマーケティングを成功させる戦略」のWebを使ったマーケティング
をお読みください。
オウンドメディアとは、自社が持っているメディアのことです。
ブログ、ECサイト、メルマガがこれに該当します。
オウンドメディアの目的は、ユーザーとのコミュニケーションを行うことです。商品やサービスと直接関係はないが、ユーザーが欲している情報を提供することでファンを作ることです。
SNSは、情報を拡散するために使います。
B2Bなら、FacebookやLinkedIN。B2CならInstagramやtwitter、TikTokがおススメです。
いずれも、情報を拡散するために使いますが、そのためには、フォロワーや友達を増やしておくことが大切です。
動画にも種類があります。
プロモーション動画、セミナー動画、ライブ配信動画と目的によってつくる動画は異なります。
求人のためのプロモーション動画では、社員全員がダンスをしながら、会社の説明をするといったとにかく明るい会社、働きたいと思う会社に見せる動画が話題を呼びました。
セールステックとは、営業活動にテクノロジーを導入して、効率化を図ることを意味します。
セールステックは7つの領域があります。
・営業加速ツール(Sales Enablement & Acceleration)
・カスタマーサポートツール(Customer Support)
・インテリジェンス・解析ツール(Intelligence and Analytics)
・顧客関係管理ツール(General CRM)
・顧客体験ツール(Customer Experience)
・コンタクト・コミュニケーションツール(Contact & Communication)
・人材開発、コーチングツール(People Development & Coaching)
これらを顔図マップにすると下記のようになります。
出展:Cold Call: 65+ Companies Transforming The Sales Tech Landscape
これらのテクノロジーを駆使して、少人数で戦える営業チームを構築するために取組む企業が増えてきています。
日本のセールステック状況は、SFAやCRMの導入は27.8%、MAは9.2%、セールスネーブルメントは3.8%と導入公卿はまだまだ少数です。
セールステックを使っている企業で、導入後業績が上がった企業は32.6%。複数(3個以上)を導入している企業は41.2%になります。
セールステックが導入しているものの、成果に繋げられていない企業は7割近くもあることになります
なぜ日本国内では、セールステックが伸び悩むのでしょうか?
その一番の理由は、経営者のITリテラシーの低さです。その証拠に、日本のデジタル競争力は世界27位です。
経営者のITリテラシーが低いので、セールステックの意味すら分かっていない方が多くいます。
言葉は知っていても、どのように使えばいいのか、取り組めばいいのかが、まったくわかりません。
中小企業の経営者の多くは、自分が分かることは導入しても、わからないことは指示が出せないので導入しません。
かといって、部下に任せるといった文化はありません。
営業にMAツールが欠かせないものになりつつあるのですが、MAを使うには顧客データが必要になります。
その顧客データを集めるにはWebサイトが欠かせないモノなのですが、SEOに力を注ぐ企業は、まだまだ少数です。
今後の営業活動は、ハイブリッド型もしくは完全リモート型の営業に変わっていきます。
ハイブリッド型とは、対面とリモートの組合せ。完全リモート型とは、リモートのみで営業するものです。
最近では、ウェビナーが増えてきました。多くの人を集めて役に立ちそうな情報を提供しリード客(見込み客)を獲得するという手法です。
営業マンが対面営業で、見込み客を獲得するよりもはるかに多くの見込み客を獲得できます。
もう一つがWeb集客です。
指定したキーワードで検索時に上位表示させることでWebサイトに連れてくる。その中で、足跡を残してもらうように工夫することで、見込み客を獲得します。
このように獲得した見込み客をMAツールに入れることによって、顧客のデータを分析することができるようになります。
但し、ウェビナー、MAツールを運用するにはチームが必要になります。
セールステックを導入し運用することで得られる効果があります。
・人手不足解消
・営業活動の質の向上
・売上アップ
・業務効率化による生産性アップ
今後は少子化が進み、人材の確保が難しくなります。先を見越して、少数精鋭で仕事を獲得できる体制を整える必要があります。
そのために必要なのが、デジタル営業とMAなどを使ったマーケティングDXです。
少人数でも、今まで以上の見込み客を獲得でき、新規客も開拓できるようになります。
セールステックを使うことで、営業活動を可視化して一元管理することができます。その情報があれば、担当営業マンが、出張や病欠でも他の営業マンが対応することができるようになるだけでなく、より効果的なタイミングで顧客にアプローチすることができるようになります。
これら以外にも設定の仕方次第で、顧客に対するアプローチができるようになるので営業マンの質が向上します。
セールステックを使うことで、営業マンのアプローチ方法も変わってきます。
顧客が必要である思うときに、アプローチができたり、新製品を必要とする顧客が分かるので、効率のよい営業活動ができるようになります。
その結果として、今までは素通りしていたものが売上に繋がるようになります。
従来の営業方法では、営業マンによって売り上げの格差が出ていました。
セールステックを導入することで、営業マンの活動も可視化することができるようになり、個々の強みや弱みも解るようになるので、研修などで改善することができ、営業マンの個人スキルを高いレベルで平均化することができるようになります。
また、顧客の情報を的確につかむことができ、前もって準備することもできるようになるので、時間の無駄がなくなります。
その結果、一人当たりの生産性がアップします。
セールステックを導入するにあったてやるべきことは、チームを編成することです。
従来は、営業マン個々の能力に任せていましたが、先にも述べたように、セールステックを入れると営業マン個々の活動が可視化できるようになります。
人位の営業マンが20件の客を見るのではなく、5人の営業マンで100件の顧客を担当するように、データがあることでチーム全員が顧客のことを理解することができるようになります。
だから、一人が長期休暇を取っても業務は遂行され、顧客に迷惑をかけることがなくなります。
導入企業はまだ少ないですが、今後の営業は、デジタル営業とセールステックの組合せで、今まで以上に効率的でしかも生産性が上がるようにする必要があります。
現状を維持するという考え方では、衰退するしかありません。
多くの中小企業経営者のITリテラシーが低いため、セールステックの導入に難色を示されるかもしれませんが、思い切ってセールステックの分かる部下に任せ、改善をしていくことが、時代に取り残さず生き残っていくことになります。